デペッシュ モード : Sounds of the Universe:サウンズ・オブ・ザ・ユニバースのCD
曲名 | Sounds of the Universe:サウンズ・オブ・ザ・ユニバース |
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CD | デペッシュ モード作品集 | |||||
DVD | デペッシュ モードDVD | |||||
60's-70'sCD | ロック | |||||
60's-70'sCD | ポップス | |||||
80'sCD | ロック | |||||
80'sCD | ポップス | |||||
試聴(Wrong) | Wrongeはこちらで試聴できます。 | |||||
楽譜 | デペッシュ・モードの楽譜 | |||||
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Sounds of the Universe感想
オリンピック・バンド
ようやくリリースされました。
フアンにとっては天文学的年数を待った気分でしょう。
いろいろあったバンドですが、80年代から大きなメンバー構成に変化なく第一線で活動
しているのは、デペッシュとU2くらいかな。
「すったもんだ」はデイヴのドラッグ問題などもありますが、アランの脱退というのが大
きいでしょう。
アラン脱退後、試行錯誤を重ねて、ようやく新たなステージを確立した感があります。
彼らはアルバムリリース以外にもワールドツアーも積極的に行っており、ヨーロッパをは
じめ、アメリカでも存在感を示している。
これは別に椰冷している意味ではありませんが、改治的な活動にも顔を出さず、ひたむき
に音楽に向かい合っている彼らに共感しますが、あまりにもピュアに没頭するがゆえ、バンドの寿命が一時見えた感もあり
ました。
でも、まだまだ我々を楽しませてくれそうです、そう確信できたアルバムでした。
シンセサイザーの「音」
「Sounds of the Universe」を聴いて印象に残ったのは「シンセサイザー」の音。
エレクトリック・サウンドが登場し始めた頃の所謂アナログシンセサイザーの音だ。
YMOに近い時代の音と言えば分りやすいでしょうか。
随所にヴィンテージのアナログ・シンセサイザーが使われている。
これはアルコール依存だったマーティンが酒の代わりに溺れたのがeBayでヴィンテージ・シンセサイザー
を買い漁ること。
興味深い発言もある。
「ヴィンテージのアナログ機材と最新の機材を使っている所がレトロ・フューチャリスティックスで
少し過去の音の色合いが感じられるのが特徴かもしれないね」
これは本当に聴いていて楽しい。あー。懐かしい音だと。
具体的に言うと「Peace」のイントロは彼らのセカンドアルバム「A Broken Frame」におさめられる「See you」
と似た雰囲気だ。「Peace」の冒頭部分の上昇調メロ部分も「A Broken Frame」全体の色調を帯びている。
インスツルメンタルの「spacewalker」も味わい深い、彼ら独特のインテルメッツォ[間奏曲]だ。
ほとんどのアルバムにインスツルメンタルが挿入されているが、これも「A Broken Frame」からだ。
インスツルメンタルの名曲「Nothing to Fear」を彷彿とさせる。
「In sympathy」も、「I can't get enough」のイントロに似た感じがするし、
イントロ後のシンセも1stアルバムの「Speak & Spell」を彷彿とさせる。
でも、退化や単なる懐古主義といった感は全くしない。
1stアルバム後、ヴィンス・クラークが脱退し、現在の3人構成となった。その後、アラン・ワイルダーが加入し、一気に彼らはトップ・バンドに上り詰める。
その後アラン・ワイルダーが脱退した。
アランの存在は音の面からコーラスに至るまでかなりの存在感を示していたので
、どう音に影響してくるか僕らファンは心配だった。
アラン脱退後の「ULTRA」でやや商業的な感があった路線を
初期の延長線に近い名盤「Viorator」へ戻す。
そして「Exiter」、「Playing the Angel」と新たな試みを入れつつ
今回このアルバムで3人の音楽が全て整合性が取れてきた。そう感じる。
彼らのインタビューを聞いても、3人の人間関係、家族関係が充実していることが分る。
オモチャのようなシンセサイザーと150ドルのドラム・マシーンを子供のように「いじっている」彼らが目に浮かぶ。
いい意味で彼らは「少年」の頃の音作りに戻ったんだ。
これからも彼らは僕らにいい音を提供してくれそうだ。